土星食観測遠征記


10/8 3時28分の月と土星


10月7日朝、今日の予定が空白になったのを幸い、土星食観測に遠征することにした。天気予報をインターネットで探る。 新潟方面から接食線に沿って、東に5Kmづつずらして予報を見ると西会津方面が良さそう。磐越道で便利でもある。

EM-10、FC76+テレコンバータ(x1.4)、CCDカメラNeptune100 その他関係備品を積みこんで、14:00染井野を出発。 急に準備を始めたのでどうなることやら。

桜土浦から常磐道で向かう。水戸から先がきれいに晴れている。 いわきを過ぎるあたりから厚い雲がかかりフロントガラスが霧状の雨で濡れる。 心配で、小野町あたりのPAで車を止め、天気予報をインターネットで確認する。猪苗代湖より先は晴れ。よしこのまま進行!

西会津ICで降りて、コンビニで夜食などの材料を買いこむ。
西に国道49号線を進み、車坂を越えさらに西に進む。
既に時刻は19時をまわった。適当な場所が見つからない。
 福取トンネル手前、鳥井峠(新潟県東蒲原郡津川町)近くで丘の上に駐車でき、
観測機材を設置できそうな場所が有った。街路灯があるが支障にはならないだろう。
時刻は21時30分。
東の空に月が青白く輝いている。
快晴。
月のやや左下にぽつんと土星が見える。

観測地:東経139度33分48.9秒
     北緯37度39分18.1秒
     (後で調べた)
     標高約300m
機材を設置し終わり、メールを星の会のメンバーに送信して23時就寝。

10月8日 2時頃、怪しげな声に驚き起きる。
近くに1人望遠鏡を設置し、「雲でかくされたあ〜っ」と一人で騒いでいる。
見上げると、月に群雲ではないか。一面薄雲。ウッソー!ヤバイ!
あの天気予報はなんだったんだ。

  電源を入れ、望遠鏡を土星に合わせる。
モニターを見る。
「土星が見えない!」、ファインダーでも月がおぼろげに見えるだけ。

  横に居た怪しげな人との会話。
K「どちらから来られたんですか?」
怪「栃木ですが、新潟に行ったんですが、強風なんでこっちに移動してきたんですよ。

でも曇ってきましたね。」
K「これから、また移動するんですか?」
怪「もう、移動してもだめでしょう。ここでやりますよ。」

3:30 モニター視野に月と土星が入っている。上空は気流がはげしそうだ。土星が揺らいでいる。 月の周りが滲んで土星が埋もれるように暗く見えている。 CCDのゲイン、コントラストを調整するが、雲のかかり具合でかなり変えないといけないようだ。
撮影を開始する。

夜露が激しい。ヒーターに12Vで望遠鏡・ファインダーに供給しているがだめ。24Vにバッテリーを直結して供給し直す。

接食が近い。でも土星が見えるのは時折である。まいった。

3:40 大変なことになった。望遠鏡を東にに回してセットせず、西側にしていたため、時間とともに、CCDカメラが三脚に当たり始めた。 最悪である。
モニター上の月・土星の位置が動き始める。極軸を無視して、三脚をずらす。
3:46 接食が近いというのに修正が効かない。だめだあ〜っ。

隣の怪人は雲に悩まされたけれど観測だけはなんとかできたと言っていた。

失敗(その2)
ビデオ内蔵時計がジャスト5分進んでいた。出発時に調整ずれ。
惨憺たる結果だ。